2019年03月31日

高橋源一郎さんなんだぜ

昨日は、高山別院に作家の高橋源一郎さんの講演を聴きに行ってきました!

親鸞上人の750回御遠忌法要が5月に行われるということで、その前の「お待ち受け大会」とのことでした。
こう、独特な言い回しや、750回忌!というところにも「おおお!」と思いながら、「ちょっとソトの人」(サボ家は曹洞宗)気分で堪能してきました!!!

NHK第一の朝の番組「すっぴん」で金曜日のパーソナリティをされていた高橋源一郎さん。
以前に「あの番組聴いてる」と話していたお友達が誘ってくれて、行くことができました。
声をかけてもらわなかったらモーレツに後悔するところでした!!!
行ってよかった!!!

ワタクシ、小学生の時に近所のお寺の「土曜学校」に行っていたんです。
今でいう学童みたいなことを、ボランティアでお寺がやってくれていたんだと思います。
あの頃は「半ドン」で帰りましたからねflowers&plants10
実家は臨済宗で、「般若心経」と「白隠禅師座禅和讃」のようなお経を読んで、お菓子とお茶をいただいて、いろんな年齢の子とボーイスカウトのゲームを楽しんで(たまに座禅して)帰ってきていました。

高山に住みはじめて、浄土真宗のお通夜やお葬式に出ることが多くなって驚きました。
(臨済宗と違ってお通夜が短いことにも驚き!)
多くの人がお経を読める!っていうか「唄える」!!!
あの赤い本(どうして赤い本なのか、理由を聞いてまた感動!)を片手に、独特の節回しのお経を多くの人が唄っている!
♪なんまんだ〜ぶ〜
とひたすら唄い続ける…初めて聴いたときは「長い!」と思いながらも感動を覚えました。

親鸞上人は「南無阿弥陀仏」と唱えれば浄土に行けると説いた人。
何百年もあとの人たちが♪なんまんだ〜ぶ〜とみんなで声を出して唄っているのだから。。。すごいな!

その辺りを丁寧に、「門徒じゃないアウェイの人」と位置づけながら高橋源一郎さんは順序だてて話してくださいました。
「アウェイ」のわたしも「なるほど」!

親鸞上人の時代は、戦乱・飢饉の時代。
「社会的弱者」今でいう「マイノリティ」の人に正面から向き合った結果、「南無阿弥陀仏」と唱えるだけですくわれると説いたんじゃないか。
サボ子的に意訳すると、そんな風に理解したのでした。
社会は「マジョリティ」=「社会的強者」の理論で動いているけれど、弱者に寄り添った時「世間の常識」とはかけ離れた言い方をしなくてはいけない。
でも、それが「宗教」であり「文学」である。
 
以前、文部科学省の事務次官だった前川喜平さんの講演に行った時、「マイノリティ」について話されました。
自分はその部分があると。
「左利き」とか「泳げない」とか。そういうのも、世間からしたら充分マイノリティだと。
世の中の常識は「マイノリティ」をなき者として進んでいく。
「教育」を世の中の常識と同じようにすすめてしまったらまずいんじゃないか…との話(とわたしは理解したのです)flowers&plants9

あらためて考えると、みんなどこかしら「マイノリティ」(弱者)の部分を持っているのに、それを無視して「マジョリティ」(強者)の理論で生きようとしてるから辛かったり生きにくかったりするんじゃないのか。
だからこそ、文学や宗教が必要なんじゃないのか。
前川さんのお話を思うと、「教育」だって、ほんとはそうだよね!

高橋源一郎さんのお話を聞きながら、先週のカジポンさん(芸術家の墓参りをライフワークとする「墓マイラー」)の講演や、4月につきいちシネマなどで上映する「バベルの学校」についてババババッと頭の中でいろんなことが繋がりました⚡

「マイノリティ」を見つめる、そのことで「寛容」「生きやすい」世の中=「この世の浄土」
が作り出される!
とはいえ、「その立場」にならないと、なかなか人間は想像できなかったり。。。難しいのも感じつつ。

高山市内の何店舗かの本屋さんでフェアをされていると聞いたので、「歎異抄」買って読んでみようと思います。
この講演会を企画してくださったみなさん、ありがとうございました!

4月の上映「バベルの学校」もすごくいい映画です!また追ってお知らせします!


高橋源一郎さんなんだぜ
黒板もお寺っぽい!
親鸞上人の熊皮の上にのられた肖像画もいっしょに。

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Posted by サボ子 at 08:46│Comments(2)つれづれ
この記事へのコメント
縄文人のお世話役 S です。
ウチも曹洞宗なんですよ。
私も浄土真宗のお通夜やお葬式にでることが多いです。
私の周りの方が声を合わせて、まるで唄うように唱えられるお経(?)の中、
一人「瞑想状態」へと導かれます。
こんな風に、宗教宗派に関係なく「いいな」と思えるサボ子さんは
「平和の民」だと思います。
Posted by 縄文人 at 2019年04月05日 15:39
sさん
あれ〜ありがとうございます
サボ子もジョモってますか〜
お経は名シンガー(いい声のお坊さん)に誘われて、わたしもトランス状態になります〜
昔からの神様も、結構新しい神様も好きですが、仏教にはまたなんとも言えない魅力を感じます。
我らが禅の世界も面白いですね!
平和に生きつつ、とことん哲学するのも生きる醍醐味です!
Posted by サボ子サボ子 at 2019年04月05日 20:57
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