2018年06月16日

親孝行プレイ第2弾! 〜コレはただの趣味だったその②「藤森照信さん」編

親孝行のフリをする「親孝行プレイ」の旅

今回は、下呂のわたしの両親と諏訪の旅。

足腰の弱い両親をムリヤリ連れて、諏訪大社「上社本宮」そして2人は上まで行けなかった「上社前宮」の次は…

この「前宮」の敷地内(といっても700mほど離れている)に、「神長官」という諏訪大社の偉い位の方のお屋敷があり、
その敷地内にある「神長官守矢史料館」にどうしても行きたかったのです!!!
今回の本当の目的はこれ!!!全部ワタクシの趣味!親孝行関係無し!hida-ch_face2

ところで、話はコロッと変わるようですがみなさんは

「超芸術トマソン」や「路上観察」

をご存知でしょうか?

昔々、鳴り物入りでジャイアンツにやってきた助っ人外国人選手「トマソン」。
しかし、全く役に立たなかった。。。

「街中にある全く役に立たないもの」
を写真に撮って、タイトルをつけたものを「トマソン芸術」face15、それを探して街を徘徊するのを「路上観察」と名づけたのは、芸術家・作家の赤瀬川原平さんでした。
60年代から前衛芸術家として活躍、作家としては芥川賞もとって、20年ほど前には「老人力」を流行らせた人です。

その「路上観察学会」のメンバーでもあり、赤瀬川原平さんの家「ニラハウス」を設計した「藤森照信」さんの故郷が茅野。
「神長官」守矢家のすぐそばに実家があり、藤森さんの最初の作品「神長官守矢史料館」をどーしても観たかった!!!

「ニラハウス」の写真を観た時は、もうココロがワクワクしてたまりませんでした。
なにせ、屋根にニラが生えているのです。白い花が風に揺れている様子がたまりません。
建物としてもすごくおもしろくて、「こんなに人を愉快な気分にさせる建物があるんだ!」とビックリしました。

あ、べつに建物が特別好きという訳でもありません。
相手がなんでも、「人を愉快にさせる」ところにグッときてしまう!

なんにも知らないで連れてこられた両親と夫・息子。
目の前に現れたのはこんな建物。

親孝行プレイ第2弾! 〜コレはただの趣味だったその②「藤森照信さん」編

柱が飛び出とります。
大工の夫があっけにとられています。。。

入ろうとすると、スタッフの男性がすかさずスリッパを出してくれる。靴を脱いで上がるのです。
「ここは縄文ですから」とおっしゃる。

ここ茅野は縄文のすばらしい遺跡がたくさん発掘されています。
そういえば「路上観察学会」のメンバーで「縄文建築団」なるものも結成されていました。

この諏訪大社のご神体が「守屋山」
ここを古くからおさめていたのが守矢氏
途中で諏訪の神様が入ってきたけれど、この守矢氏を「神長官」という大事な役職に就けて代々続いているそうです。
実際、前回載せた古くからの神様「ミシャグジ神」の祠はこの敷地内にあります。

「おんなじ朝廷にたてついた東山道の国なのに、飛騨は両面宿儺が戦って、こっちは重要な役職なんやな」とわたしが言うと、
「やっぱりそれだけ大きい力があったんじゃない?」と夫。

中に入るとイキナリこれ!

親孝行プレイ第2弾! 〜コレはただの趣味だったその②「藤森照信さん」編

鹿や猪の頭!
実はこのとなりに、串刺しになったウサギと、器に入った鹿の脳みそ(これはニセモノ)。

この地に古くから伝わる「御頭祭」をあらわしているそうです。

神様に捧げものとして、米や酒とともに鹿や猪の頭やらなんやら…。
この祭りは今でも続いているのです。(今は剥製の頭だそうですが)

「おおお!縄文!!!」
不思議とコワイ感じもなんにもありません。

殺生を禁ずる仏教が入ってきて、それが国づくりのベースになった時代も、神様の使いである鹿を捧げる祭りは続きました。
この地では「鹿食免」という免罪符のようなものが出されたそうです。

この史料館の方がこれまたお話上手で、これは全部そこで聞いた説明。
父は耳が遠いので、補聴器をつけて頑張っていました。母はこの話がとってもおもしろかったみたいです。

そして、史料館の方は藤森さんについてもたくさん話してくださいました!
この建物のこと、ほかに設計したニラハウスなどのこと、この建物の小さな窓から畑越しに見える茶室「高過庵(たかすぎあん)」のこと。

「おお!低過庵(ひくすぎあん)も見えますか!?」

ちょっと予習してきた息子は急に元気になって、この史料館の方に質問攻め。
いろんな話を聞きだしていました。

わたしが観たかったのはここだけではなかったのは、もうおわかりですね!
では、窓から見えるあの場所へ。

親孝行プレイ第2弾! 〜コレはただの趣味だったその②「藤森照信さん」編

高すぎる茶室「高過庵」です。
茶室なので小さいです。
史料館の方の話では、1年に1回は入れる機会があるそうですが、5人ずつのぼり、
「あなたはここへ」と藤森先生が座る場所を指定するのだそうです。
バランスの問題らしいです。とにかく揺れる。揺れは年々大きくなっているという話。

そしてその下にあるのは、低すぎる茶室「低過庵」

親孝行プレイ第2弾! 〜コレはただの趣味だったその②「藤森照信さん」編

屋根がスライドするようになっていて、「野点」ができるとのこと。
「のだて!!」
この響きでまた笑えてきます。

そして、今度はもっと揺れる茶室へ。

親孝行プレイ第2弾! 〜コレはただの趣味だったその②「藤森照信さん」編

「空飛ぶ泥舟」です。
影で暗くなっていますが、にじり口もちゃんとあります。

どれも茶室なので、ちゃんと火をおこせるようになっていて、この泥舟には煙突がついています。
煙が出たら、これまた愉快な景色だろうなぁ。。。

わたしが心ひかれたのは、浮かんでないけど大きな蕗の葉っぱごしに見える泥舟。

親孝行プレイ第2弾! 〜コレはただの趣味だったその②「藤森照信さん」編

周りの草や木が、ととのっていない訳でもなく、でも整然としている訳でもなく、ある程度好きに生えて、ある程度ちゃんと管理してあります。
日本語としてちょっと変かな。。。
その管理と自由の塩梅がとっても落ちつきます。

これは下呂の人にしかわからないかもしれないけど、ここは(母の出身地)「竹原」にそっくり。
もう全く旅行した気分ではありません。変な感じです。
こんなに旅した気分にならない旅も初めてです。

そして、こんな風景に溶け込んだおもしろい建物を作った藤森さんがますます好きになりました。
夫も写真を撮りまくっていました。
父と母は、ここまでのぼってくるのをあきらめて、下で待っていてくれました。
「お母さん!」
守矢さんちの松の下の草取りしていましたflowers&plants9

家族を巻き添えにしてしまったけど、大満足でメインの目的は果たしました。
あとは、宿に行って温泉にでもつかってゆっくり…しなかった…のは、旅に出ると俄然元気になるわたしと夫。

ふたりはまだ…動きます。
まさかの続きが…。

その前に、「路上観察」の藤森先生の故郷で、旅のお楽しみ、マンホールも撮影camera1

茅野のマンホールもすばらしっ!親孝行プレイ第2弾! 〜コレはただの趣味だったその②「藤森照信さん」編

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Posted by サボ子 at 18:10│Comments(0)つれづれ
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